07
水辺のちいさな家
2016.11.24
舎那院や八幡さんを通ってまちなかを流れる八幡川のほとりの、
とても小さな、しかし様々な暮らし方のイメージが広がるお宅です。
小アユやオイカワが元気に泳ぐ、
さらさらとした水の流れが窓下を流れるという、
琵琶湖畔の長浜ならではのロケーション。
川辺にせり出した窓先の手すりや廊下など、
建物周囲の穏やかな環境と気持ちよくつながるための工夫がいくつも施された空間は、
間口2間半、奥行2間、
上下階合わせてわずかに11坪ほどの小さな家屋とは思えぬほどの快適さです。
昭和中期の建築とみられ、
長きにわたって未利用状態であったこのお宅、
最大の難点はお風呂が無いことと、下水の未接続です。
幸い屋根の状態は良く、
雨漏りの心配はありませんが、
水周りをはじめとした改修は利用される方に委ねられます。
古い住宅地図を見ると建築当時の長浜には、
こういう小さな家がたくさんあったことがよくわかります。
つっかけサンダル履きで風呂桶を片手に、
蛍の飛び交う川辺を歩いて銭湯に行くような、
そんな風景のままひっそりと残されてきた特徴ある一軒です。
改修のハードルを越えて、
新しい暮らしのイメージを広げたいという方をお待ちしています。